ダイエットの食事で考えるべき事
2020年4月9日
ダイエットを始めると食事の量を減らす、糖質の量を減らす、脂質の量を減らす…といった形でとりあえず減らすことからスタートする方が多いでしょう。確かにカロリーを減らすために食事量を抑えたり、糖質や脂質の摂取を抑えることで体重は落ちるかもしれませんが、何も考えずに闇雲に始めると数値が頭打ちになったり、健康を害してしまう恐れも。そこで今回はダイエット時の食事で考えておきたい事をご紹介いたします。減らすだけでなく下記の項目を意識してストレスなく、楽しみながらダイエットに取り組んでみてください。
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摂取カロリー<消費カロリー
ダイエットにおける考えの基本的なものです。食事で摂取するカロリーよりも日常や運動で消費するカロリーが上回ると痩せることは難しいです。ダイエットでは摂取カロリーよりも消費カロリーが多いことが基本的な考え方です。しかしカロリーだけで考えると極端な食事制限をしてしまい、それが身体への大きな負担となり、結果として健康を害してしまうことがあります。カロリーは基本ですが、こればかりを考えるのではなく、これからご紹介するPFCバランスや、ビタミン・ミネラルなどの栄養素も考えていきましょう。
★摂取カロリーの計算はこちらのサイト(日本医師会HP)を参考にしてみてください★
PFCバランス
PFCバランスという考え方があります。Pはタンパク質(Protein)、Fは脂質(Fat)、Cは炭水化物(Carbo hydrate)で、これらは三大栄養素と呼ばれ、身体のエネルギーや材料となる重要な栄養素です。PFCバランスとは一日の摂取カロリーの中で三大栄養素から得られるカロリーの内訳となります。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によれば、目標量(18~29歳)はP=13~20%・F=20~30%・C=50~65とされています。三大栄養素の中ではタンパク質の摂取量が多いほうがダイエットには効果的です。これは後述のDITも関わってきます。以前までは、P=15%・F=25%・C=60%が理想的な数値といわれてきましたが、ダイエットの場合はタンパク質の量を増やして脂質や炭水化物をカットせずうまくコントロールしたいです。P=25%・F=20%・C=55%のような形で上手くPFCバランスを崩してみると良いでしょう。
DIT
PFCバランスの項目で触れたDITについてご紹介します。DITとは食事誘発性熱産生(Diet Induced Thermogenesis)のことです。これは食事で摂取した栄養素が体内で熱となって消費され、食後の代謝量が上がることを言います。食後に身体が暖かくなって汗が出てくることがありますよね?あれは食事によって代謝が上がり、体温が上昇したため起こります。栄養素によってエネルギーの消費量は異なり、厚生労働省のeーヘルスネットによれば、脂質のみで9%、糖質のみで6%、タンパク質のみでなんと30%が熱となって消費されるのです。これを見るだけでもタンパク質が多い食事のほうが消費カロリーが多く痩せやすいということが想像できると思います。また、このDITは筋肉量が多いほうが高いといわれているので、ダイエットのために筋肉量を増やすことはDITを高めるためにも必要です。食事の際の咀嚼も大切で、早食いよりもよく噛んで食べたほうがDITが高くなるといわれています。
ビタミン・ミネラルを忘れない
タンパク質を意識していてもビタミンやミネラルは忘れがちです。ビタミンとミネラルは微量栄養素と呼ばれ、これらが不足すると糖質や脂質、タンパク質などの栄養素をしっかり摂取しても、代謝を適切に維持することができません。これらは食事から摂取することが大切ですが、必要な量を摂取するのはなかなか難しいです。またダイエット中は食事量を減らしがちなので、余計に必要なビタミン・ミネラルが不足しがちです。食事だけでなくサプリメントを有効に活用することで、必要な量のビタミンやミネラルを摂取することができます。ダイエットでは必要な栄養素が少なくなりがちなので、サプリメントもうまく活用していくとよいでしょう。ビタミンには水溶性と脂溶性があるので、サプリメントを摂取する際は食後のほうが効果的に吸収できます。
食物繊維
ビタミン・ミネラルに続きもう一つ不足しがちなものが食物繊維です。食物繊維は野菜・果物・根菜類・キノコや豆類などに多く含まれます。タンパク質を中心にした食事にすると、野菜類への意識が減り、食物繊維が不足しがちです。食物繊維には下記のような働きが期待できます。
- 便秘の改善・予防
- 血糖値の上昇を抑制
- 血中コレステロール濃度の低下
上記のような効果から、身体の調子を整えるだけでなく、ダイエットの役にも立つ成分であることが分かります。近年は多くの日本人が不足しがちです。1950年頃には平均20gの食物繊維が摂取出来ていたのに対し、現在では14g程度であるといわれおり昔に比べ6gも平均値が減りました。日本人の栄養摂取基準(2015年版)では男性20g以上、女性18g以上が理想数値といわれています。ダイエット時は食事量を減らして野菜の摂取量が減り、食物繊維が不足して便秘になりがちです。ダイエット中でも意識して野菜や果物などを摂取し、食物繊維が不足しないようにしましょう。
一汁三菜
一汁三菜とは和食の基本といわれていて、ご飯とおかず(3品)、汁物を組み合わせた献立のことです。おかずは主菜1つ、副菜2つの合計3品となっています。ダイエットや身体づくりの食事はざっくりとしたものになりやすく、主食と主菜だけになりがちです。献立も意識すると、バランスの良い食事になりやすく、自身でもコントロールしやすくなります。おかずの意識したいポイントは下記のとおりです。
- 主菜1つ…動物性or植物性のタンパク質(肉・魚・卵・大豆など)
- 副菜2つ…ビタミンやミネラル・食物繊維(野菜・果物・根菜類・海藻・きのこなど)
また汁物は身体を中から温めてくれ、お腹が膨れやすくなります。特に味噌汁がおススメです。味噌汁には大豆のアミノ酸やビタミン・ミネラルが含まれ、具材を工夫すれば食物繊維もしっかり摂取することができます。味噌はがん予防や生活習慣病のリスク低下、老化防止といった効果も期待できる健康的な身体づくりには欠かせない食材の一つなんです。主食(ごはんなど)、おかず3品(三菜)と汁物の一汁三菜の献立でバランスの良い食生活をしていきましょう。
まとめ
いかがでしたか?ただ減らすだけでなくこれらの要素も考えていくとストレスなく効果的にダイエットを進めることができます。極端な食事制限をする前に、まずはこれらの要素を意識してみませんか?
- 摂取カロリー<消費カロリー。
- 食事のタンパク質の割合を増やす。
- ビタミン・ミネラルを意識して摂取。サプリメントも有効活用。
- 食物繊維が豊富な食材を摂る。
- 一汁三菜を意識する。
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