米軍が体力測定から除外 ~腹筋運動は時代遅れ?~
2016年2月3日パーソナルトレーナーの澤木です。
ちょっと話題になっていますので私(とSAWAKI GYM)の見解を述べたいと思います。
腹筋運動は時代遅れ、
米軍が体力測定から除外へ
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私の見解は、
●エクササイズは目的を達成するための手段
●測定は目的を達成するための効果測定
と考えています。
マッチしていればいいだろうということです。
実際、背中を丸めることでパフォーマンスが上がるというクライアントでなれば、クランチ系はほとんどパーソナルトレーニングでやりません。が、永年クランチ・シットアップ系エクササイズが基礎体力(局所的な筋持久力)の一つとして見てきたので、たくさん回数ができて、怪我をしなければそれもアリかとも思います。私自身は日本式30秒で42回できるのに対し、米軍式2分間シットアップは85回ほどです(40秒を経過すると乳酸がバンバン出て結構きつくなります)。
見かけを良くしたい(シックスパックが欲しい)という方には、クランチ系は積極的に入れますが、それは単に腹直筋を鍛えるためだけということに加えて、「腹筋を鍛えた気になる」ということが重要とも考えています。カラダを鍛えたい・変化したいという人は、筋肉痛が好きな人が多いので、どこの筋肉を使ったのかが分かる方がシンプルだからです。実際、米軍式2分間シットアップをすると、翌日何とも言えない筋肉痛に襲われるので、それだけ使っている証拠なのです。
では、プランク系に関する見解は・・・これは、必要な方にはやる、という考えです。「クランチやシットアップは腰に悪くてダメで、プランクがいい」とも考えていなくて、プランク単体のエクササイズは強度が弱い(腹横筋の動員は案外低いことがわかってきました)ので、姿勢づくりの意識づけのために必要な方に対してのみ行っています。そもそも腕立て伏せやTRXを使った動的なエクササイズは、嫌でもプランクポジションを取らざるを得ませんから、そちらを選択します。
まとめ
シンプルに言えば、腹直筋を鍛えたいのか、体軸をしっかりさせたいのか(腹横筋の動員)、どちらをターゲットにするのか分けて考えています。エクササイズは手段。それを必要な人に対してマッチングさせるのがパーソナルトレーナーなので、クライアントの想いを聴いたり、身体の状態を評価させていただいてからやることを決めています。また、エクササイズは相互作用があるので、白黒つけなくても良いと思います。
ただ、体力は「大は小を兼ねる」。恐らくシットアップができない軍人さんよりたくさんできて怪我をしない軍人さんの方が、フィジカルが高いだろうという現実も忘れてはいけませんね。